畳と和室の情報ブログ

和室の魅力と暮らしに役立つ畳の情報をご紹介しています。

たくさんある畳!使われているイグサの種類や琉球畳・ユニット畳のオススメをご紹介

ご存知ですか?畳に使われるい草にもたくさん種類があります。
い草の種類によって違う得られる効果とは?

 

 

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畳に使われる井草にはたくさんの種類があります。

それぞれの特徴や得られる効果は、品種や産地、生産者などにより異なりますが、

畳を選ぶときの参考にぜひ知っておきたいですよね。

 

井草は農産物です。

 

お米にはたくさんの種類があることは、ご存知の方も多いと思います。

よく知られている品種としては「コシヒカリ」や「ササニシキ」「あきたこまち」などでしょうか。

 

同じように井草にも「ひのみどり」「夕凪」「ひのはるか」など、たくさんの種類があります。

 

井草の品種は大きく分けて、在来種と、在来種を改良した新品種の2種類があります。近年では、栽培品種の約9割が新品種となっており、在来種の栽培は年々減少傾向にあります。

 

在来種は簡単にいうと昔からある品種です。

 

「あさなぎ」「いそなみ」「せとなみ」などの広島県で育種された品種をはじめ、

岡山県の「岡山3号」、宮城県の「下増田在来」などの品種があり、現在も約11品種ほど栽培されていますが、収量が少なく、たいへん希少な品種となっています。

 

昔からの品種は健康的な土壌でしか育たないため、栽培自体が非常に難しく、

そのため環境に強い品種を求めて研究、改良がなされてきました。

現在流通しているイグサの多くは、改良された新品種となっています。

 

優良な品種として認定された新品種は、近年の市場での評価基準は「青いもの」、特に畳表の裏までも青いものほど高評価、高価格となる傾向にあります。

 

これに対し在来種は「白系」と言われており、新品種に比べ表皮が厚く硬いのが特徴です。表皮が強いため毛羽立ちにくく、芯が詰まっていることからクッション性にも優れ、長持ちする、耐久性に優れた畳表に仕上がります。

 

在来種は年月が経つほど、その魅力を発揮する井草でもあります。

光沢が良く、色の変化が美しい畳表に仕上がる在来種の井草は、気品ある趣きが最大の特徴といえるでしょう。

 

「新品種」にもいくつか種類があり、主なものとして「ひのみどり」「夕凪(ゆうなぎ)」「ひのはるか」、「涼風(すずかぜ)」という4つの品種があります。

 

そして、「ひのみどり」のように品質により等級別にブランド名が付けられている品種もあります。(最高品質の「ひのさらさ」から等級順に「ひのさくら」「ひのさやか」)

 

◆「ひのみどり」平成13年品種登録  (系統名 有明3号)

シェア約50%を誇る優良品種。

在来種に比べて茎が細く、あざやかな淡い緑色が特徴です。

畳表に加工した仕上がりは、表面がきめ細やかで織り目がよく通り美しい。

等級順に「ひのさらさ」「ひのさくら」「ひのさやか」と分類されています。

 

◆「夕凪」  平成19年品種登録(系統名  有明5号)

沖縄のイ草の遺伝子が入っている玄人受けの良い品種です。

草が太く固くて丈夫。緑色が深く、日焼けも綺麗。

表面の丈夫さは在来種を上回ります。

畳表の仕上がりは、肉厚で重厚感がありガッチリしている印象です。

 

◆「ひのはるか」 平成19年品種登録(系統名 有明6号)

この井草は長い綺麗な草で、きめ細やかで柔らかいのが特徴です。

畳表の仕上がりは、端部の品位に優れ、美しい。

 

◆「涼風(すずかぜ)」 平成27年品種登録(系統名 有明7号)

17年の歳月をかけて研究、開発された新品種。

茎の太さは「夕凪」と同程度、硬さは「夕凪」より柔らかいが、比較的強靭な茎であると研究成果が報告がされています。

涼風という名は、「蒸し暑い夏を畳で難なく乗り切る」「厳しい逆境をさらりと過ごせるように」という意味を込めて「涼風」と名付けられたそうです。

 

本格的に流通しはじめてから、まだ年数は経っていませんが優良な品種として期待されています。

 

上記4つの品種の特徴は様々ですが、いずれにせよ、研究、改良を重ね優良品種として認められた品種(種苗法に基づく登録品種)です。

また出荷基準も厳密に定められています。

 

それぞれの特徴を参考に、賢い畳選びをしたいですね。

 

新品種と在来種、好みは分かれるところですが、いずれにせよ畳の香りやクッション性、保温性や断熱性など、様々な効果が得れるのは間違いありません。

 

天然素材ならではの畳の魅力、本物の畳の素晴らしさを味わっていただければ、幸いです。

 

最近よく聞く琉球
どんな種類の畳?その特徴とオススメをご紹介。

 

 

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最近よく聞く琉球畳、たいへんモダンでお洒落なイメージがありますよね。

 

では、琉球畳とはどのような種類の畳なのでしょう。

 

簡単にご説明しますと、本来はその名の通り沖縄で生産された「七島イ」という井草を使用して作られた畳です。

 

琉球畳は畳表の織り方にも特徴があり、通常の畳に比べて井草の折り目がより細かい目積織り(めせきおり)と呼ばれる方法で、目が細かいことによりフラットな仕上がりになるため、光を反射しやすい特徴があります。

 

また、調湿性や防臭・消臭性が高く、一般の井草と比べて耐用年数が5倍長いということも特徴の一つです。

 

本来は沖縄地方で栽培されていた「七島イ」という井草ですが、現在は大分県など、ごく一部の地域に限られてるのが現状で、たいへん希少な井草です。

 

琉球畳の良さはたくさんありますが、丁寧に作られた確かな品質がいちばんの特徴といえるでしょう。

 

最近では通常の畳表を使った縁なしの正方形の畳も琉球畳と呼ばれることも多くなりました。こちらのタイプは琉球風畳といったほうがわかりやすいでしょう。

本来の琉球畳ではありませんが、井草以外にも様々な素材の製品があり、バリエーションもとても豊富です。従来のお色以外にもたくさんのカラーがあり、お部屋のインテリアに合わせてコーディネートが楽しめるのがオススメです。

 

このように、本来の琉球畳と、琉球風畳がありますが、どちらもそれぞれに特徴がありますが、モダンでお洒落な空間にはぴったりの畳といえるでしょう。

 

 

フローリングのお部屋に和の空間を演出できるユニット畳
ユニット畳の特徴と種類をご紹介。

 

 

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フローリングのお部屋に和の空間を演出できるユニット畳。

 

フローリングのお部屋だけど、畳が欲しい!という方が多い昨今、

ユニット畳がたいへん人気のようです。

 

では、ユニット畳とはどのような畳でしょう?

今回は、その特徴と種類について、ご説明いたしましょう。

 

特徴として、いちばんのメリットは特別な工事が要らないことでしょう。

フローリングのお部屋への設置でしたら、お好きなユニット畳を置くだけでも可能ですので、

畳のお部屋へのリフォームと比べると、費用や時間、その他の労力が大幅に節約できますよね。

 

手間をかけずに設置できるユニット畳、種類もたくさんあります。

素材別に、い草、和紙、樹脂の3種類の畳が主流ですが、カラーも驚くほど豊富です。

 

い草は従来からの伝統的な素材ですが、和の雰囲気のコーディネートにはぴったりですね。

天然素材のい草にはたくさんの効果があることは、ご存知の方も多いと思います。

森林浴と同じくらいといわれているリラックス効果、空気の浄化、調湿機能。

そして、畳を敷くことで音が軽減される吸音効果もあります。

 

豊富なカラーが人気の和紙畳は、和紙をこよりのように巻き、い草のように細かくしたものを編み込んで作られています。

和紙畳や樹脂畳は、カラーが豊富なだけでなく、耐久性に優れ(い草の約3倍長持ち)、日焼け変色に強い、床暖房にも対応できるなど、い草を上回る機能があるといっても過言ではないでしょう。

い草のように香りは楽しめませんが、「い草の香りは苦手!」という方にはぴったりかもしれません。

 

このように様々なタイプのユニット畳、それぞれ特徴はたくさんありますが、フローリングのお部屋のインテリアに、季節や好みに合わせて選ぶのも楽しいですね。

 

 

 

 

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