畳の新調、表替え、裏返しの違いとは?知っていると得をする畳張替えのポイント!
畳の値段を見てみると一番お得感のある「裏返し」
裏返しのできる人とできない人の違いとは?
畳が傷んできたので綺麗にしたい!
裏返しをするべきなのか、表替えすべきなのか、新調すべきなのか?
綺麗にするといってもその方法がよくわからない。
どれを選べばいいかわからない!
そこで、今回は「裏返し」についてご説明しましょう。
裏返しのできる人とできない人の違いとは?
畳を綺麗にするには、裏返し、表替え、新調と、3つの方法がありますが、どれを選ぶかは畳の状態によって異なります。
お値段的に一番お得感のあるのが「裏返し」です。
リーズナブルな価格で、新品のような畳にできるのなんて、うれしいですよね。
「裏返し」というのは、畳床と畳表はそのままで畳表を一度キレイに剥がして裏返して使用することです。
畳表には、表側と裏側があり、裏側も表側と同じように使用することができますので、裏返しという方法によって、ほぼ新品のような状態にすることができます。
年数を経て退色したり、傷んできた畳を適度なタイミングで畳表を剥がし、裏返しをするのは適切な見極めが大切です。
というのも畳の品質や種類、日ごろのお手入れ、設置状況、使用状況によって裏返しのタイミングが全く変わってきます。
また、畳表の裏側まで焼けてしまったり、シミや汚れ、そして、畳表の裏側が汚れているなど状況によっては裏返しができなくなる場合があります。
なので裏返しのタイミングとして適切な時期は目安として3年~5年といわれていますが、はっきりとした決まりがあるわけではありません。
したがって、畳の傷みが気になって我慢できない!替えたい!と思ったとき、それが取り替え時です。
畳の張り替えも素材によって値段も色々!
い草は何がオススメ?
畳の張り替えはいろんな方法や種類がありますが、その中でも「表替え」について、ご説明しましょう。
「表替え」とは、畳の表側、畳表を新しいものに張り替えることを言います。
畳表は素材によって値段も色々、ご予算や用途に合わせて賢く選びたいですよね。
畳表に使われる井草は、国産、中国産の2種類が主流になっていますが、特徴として国産井草は弾力性や耐久性に優れており、高品質であることが人気の理由です。
中国産は国産と比較して品質は劣りますが、リーズナブルな価格が魅力です。
国産も中国産も、同じく井草であることに変わりはありません。
ですが、井草の栽培過程において土壌や農薬の管理体制がよく判らない、着色染料を使用しているなどの理由から、お子様のいらっしゃるご家庭にはおすすめできません。
国産の井草は一般的に高品質なものがほとんどで、井草本来の弾力性や耐久性に優れ、見た目にも変色やムラのない畳表ができます。
見た目の美しさは、高品質の畳表であることの証でもあります。
全国十数カ所で生産されている国産井草、色調、光沢、その独特の風合いは、生産地により様々です。
主な生産地は西日本各地にありますが、代表的な生産地である熊本県は日本で一番の栽培、生産量を誇ります。
そして、現在の広島県に当たる備後地方産は、その品質の高さから「備後表」という名称で知られています。近年は栽培量が少なく、価格も高価な最高級品といわれています。
ご実家が畳屋さんで、ご自身も畳職人でいらっしゃったS氏に、「おすすめの井草は何ですか?」と聞いてみたところ、「栽培環境や製造工程がわかる、安心出来る品質のもの」と即答。
そうですよね。安心してふれることの出来る品質、一番のおすすめはそれしかありません。
畳のふっくらとした足触り、見た目も美しい和室の空間は、井草の清々しい香り、空気を浄化する働きもあることから森林浴と同じようなリラックス効果をもたらしてくれます。
こだわりの畳表、自分なりに探してみるのも楽しいですね。
気分一新畳の新調
値段は張り替えや裏返しと比べると高いけど・・・
畳を新しくすることで得られる大きなメリット
畳の新調、値段は張り替えや裏返しと比べると高いけど、
十分すぎる大きなメリットについて検証してみましょう。
畳は消耗品です。
ですが、畳の寿命については特に決まりがあるわけではありません。
新調は、畳床自体が傷んでしまった時。
新調のタイミングは畳の品質や種類、日ごろのお手入れ、設置状況、使用状況によって全く異なります。
5年で使い物にならなくなる畳もあれば、10年、20年以上でも問題ない畳もあります。
基準となるのは見た目や使用感ですが、自分ではまだ替えなくても大丈夫だと思っていても、来客から見たらボロボロに見えてしまうかもしれません。
畳に弾力がなくなり、表面がデコボコしたり、畳と畳の間の隙間が広がりスカスカしている感じがあれば新調を検討してみましょう。
では、畳を新調することで得られるメリットとは何でしょうか。
畳は中の芯の部分にあたる畳床、畳表、そして畳の縁、主にこの3つからなります。新調とはこの3つ全てを新しくすることです。
畳のいちばんの中心である芯となる部分の畳床をそのまま再利用する表替えや裏返しとの大きな違いといえるでしょう。
畳には優れた吸放湿性があることが特徴です。
これは天然素材ならではの利点です。
井草の畳には、畳床の中の空気が高い断熱性と保湿性があり、ジメジメした夏の暑さには湿気を吸収し室内の湿度を抑えてくれます。
反対に冬は乾燥した室内に水分を放出してくれるため、乾燥を防ぎ、保湿性を高めてくれます。このように優れた吸放湿性は日本の住まいには最適な床材です。
そして畳には心身を癒すリラックス効果があります。
井草といえば、独特の香りが魅力です。
昨今は市販の芳香剤が巷にあふれていますが、そのほとんどは化学薬品を原料とした製品です。
化学薬品に汚染される心配のない、天然素材の井草の香りは、畳の持つ素晴らしい効果といえるでしょう。
畳を新しくすることで畳の本来持つ吸湿性や香りのリラックス効果といったものが一新されます。
畳床も新しくなるのでクッション性も良くなり住み心地も快適になります。
なにより全てを新しくするのは、やはりとても気持ちが良いです。
安心と心地良さに包まれた畳生活で、心身ともに癒される毎日をお過ごしください。